非常時の行動

さっきNHKで、東日本大震災津波に襲われた地域で人々がどのような行動をとっていたのかということを
詳細に検証した番組を放送していました(NHKスペシャル)。

地震の後にも関わらず避難しなかった人がいかにたくさんいたか、ということでした。

2003年に起きた韓国での地下鉄火災の時もそうだったとのことですが、車両の中に煙が充満し始めても
「お待ちください」というアナウンスを信じてそのまま車両に残り、そのまま亡くなった人が大勢いたとか。

こういうのを、「正常化バイアス」というのだそうです。
非常事態が起きるというのは自分にとってはストレスだから、なるべくそれを認めたくないがゆえに、非常事態だと認めない行動を取るのだそうです。

そのほか、他人を助けようとする「他愛行動」、他の人と同じことをして安心しようとする行動など、
特有の行動パターンがあるそうです。


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そういえば、昨年だったと思いますが、こんな本を読みました。

「生き残る判断 生き残れない行動 大災害・テロの生存者たちの証言で判明」
 アマンダ・リプリー著 光文社

内容はタイトルの通りです。
大災害などで人々がどのような行動を取ったのか、について書かれています。

しかし、この本を読んだからと言って、生き残れるとは限りません。

例えば、早く逃げたからといってすべての人が助かるわけでもなく、逆に逃げることができなかったが故に
助かったりするわけです。

そういえば、大震災の時にも、長い間ひきこもっていた人が逃げずにそのまま自宅にいたのに助かった、
という話がありましたね。


・・・人事を尽くして天命を待つしかないということでしょうか。