今週のお題 おすすめの本

今週のお題「おすすめの本」

本はよく読むので、しかも乱読なので、誰に向けておすすめするかによってだいぶ違うのですが・・・
とりあえず、最近読んだ本の中から何点かご紹介します。
ちょっとハードルが高いのもありますが。

*「若者殺しの時代」堀井憲一郎

バブルの頃に何があったのかがよくわかります。
今につながるようなこともあります。
今もなんとなくそうしてるけど、そういえば、なんでこんなことになってるんだろう、と思っていることの答えもときどき書いてあります。
後から考えると、なんて愚かなんだろう、と思うことも、その時は必死でやってました。
振り返って少し恥ずかしくなります。
そんな本です。

その頃の時代を知らない人にとっては、どう見えるんでしょう。


*「女子高育ち」辛酸なめ子

タイトル通り女子高育ちの著者が、東京の女子高について書いた本です。
私は共学の中高に通っていましたが、確かに、大学に入ってから、女子高から来た子は何となくわかりました。
大人になってからもやっぱり少し違う気がします。
何となくわかります。


*「グロテスク」桐野夏生

最近になって動きのあった東電OL殺人事件をヒントに描かれた小説。
被害者の女性はまさに東京の名門女子高育ち。
先の「女子高育ち」とともに読むと、思うところ多し、です。

この小説に関しては、以前にも面白いという途中経過を書いておりましたが、読み終わってもやっぱりとても面白かったです。
登場人物の女性たちの心に潜む闇、がうまく描かれていて、まさに、女性でなければ描けない小説だと思います。

その東電OL殺人事件では、DNAが問題になってましたが・・・


*「日本人になった祖先たち DNAから解明するその多元的構造」篠田謙一

日常の人間関係のごちゃごちゃにはうんざり、それより、そんな私たちって、いったいどこから来たのよ、と思ったら読むと面白いかもしれません。

今地球上にいるすべての人類は、祖先をたどると南アフリカに住んでいたひとりの母にあたるそうです。
そのひとりの母から生まれた子供は、やがて世界中に広がっていくのですが、その過程で、ミトコンドリアDNAの突然変異が起きたそうなのです。
今ではその歴史をたどることができ、例えば自分のミトコンドリアDNAのタイプがわかれば、祖先がどのような旅をしたのかがわかるのです。
そんなことが書かれています。

実は、ナショナルジオグラフィックのプロジェクトで「GENEGLAPHIC」というものがあって、100ドルで遺伝子採取キットを買うと、ミトコンドリアDNAのタイプを調べて、祖先のたどった道を解説してくれるというものがあります。(ただしすべて英語)

日本人には16種類のミトコンドリアDNAのタイプが見られるそうですが、自分のタイプを知ってからこの本を読むと、尚おもしろいです。


今日はとりあえず、こんなところで。