「氷ってどうやって作るの?」 by 昭和男

私の知り合いのある女性は、最先端で変化の早い業界から、割と古めの商品を扱う異業種他社に転職をしたのですが、
そこでとんでもない昭和男の言動に苦しめられているそうです。

この間してくれたのはこんな話。

彼女は会社でお茶を入れようとしてパントリーにいたそうなのです。
日本茶を入れたのですが猫舌なので、冷蔵庫から氷を出してカップに入れていたらしいんです。
そして、氷を使いきってしまったため、新しい氷を作ろうと、製氷皿に水を入れているところへ、やってきた昭和男が放った一言が・・・


「へぇ、氷って、そうやって作るんだ」


・・・彼女はあっけに取られ、何も言えませんでした。

その昭和男、一応一流と言われる大学を出ていますが、本当にものごとを知らないそうなんです。
スマホどころか普通の携帯電話ですら通話が精一杯。
でも、それすら必要ないかもしれません。なぜなら、会社と家の往復しかしていないから。
家に帰っても、ネットを見たり積極的に情報を集めるタイプではなく、とにかく自分からは何もしたくない怠け者なんだそうです。
横のものを縦にもしないだか縦のものを横にしないだかしりませんが、まったく家事というものができない人間だという奥さんの証言もあるそうです。

会社では、他の人間に自分の仕事をしてもらうこと=エラいことだと思っているので、何にも自分でやらず、しかし、一応一流と言われる大学を出ていますので、理屈が通っていそうなことを(実際には通っていないけど)もっともらしい感じで言うので、それらしく見えているだけなんだそうです。
典型的な、上司に対してはへつらい自分より下だと思えばエラそうにし、家でも威張り散らしているという、中身空っぽの昭和男。


コイツ本当にものごとを知らないなぁ、と普段から思っていた彼女は、一瞬、「コイツほんまもんの”お○カ”なのか?」と、言葉を失ったそうなのです。


もしかして、普段冷蔵庫の製氷器が勝手に氷を作るから、作ったことがないのかと好意的な考えも持とうとしたそうですが、それにしても、「水が零度以下で凍る」という小学生レベルの理科の知識があれば、何をしているのか理解できるはずです。
それを知らなかったのか・・・? いったいどこの小学校出たんじゃ、そしてどうやって○○大学に入ったんじゃ、と。


でも、しばらくして気づいたそうです。


彼は知らないことが多いんですが、仕事関係のことや、知っていると言ったら尊敬されそうなことに対しては、限りなく知ったかぶりをするらしいんです。
ですから、例えば、「iPad」が話題になって誰かが買ったということを知るや、どういうものなのかを表面的に情報収集してきていかにも知っているかのように話すそうです(使いこなせないから買わないにもかかわらず、敢えて買わないような発言をするそうです)。

だから、そんな人間が、本当は知っているかもしれない氷の作り方をわざわざ「知らない」と言った理由は、そいつの思考回路からして、すなわち、


「それはオレは知らなくていいこと」=「オレがやらなくていいレベルの低い仕事」=「だからオマエがやれ」


ということです。

でも、そもそも、自分が使い切ったら足しておくのが人間として当然のことだと思うんですが、たぶんその人、家でトイレットペーパー使いきっても奥さんに変えさせるんだろうな。

全くあきれます。

こういう人間を雇っているから、日本の会社がダメになったんだと、つくづく思います。
でも、こんな奴でも、男同士、守っちゃうんだよなぁ。
だからダメなんだ、と思います。
もっとちゃんと、まじめに生きようとしている人だっているのに。

本当に情けない話です。